ここでは、
料金が比較的安い、
いわゆる格安レンタルサーバーであるバリューサーバー についての詳細を説明します。
バリューサーバーをご検討の方はもちろん、
他のレンタルサーバーをご検討の方もぜひ一度ご覧ください。
バリューサーバーってこんな感じなんだね
バリューサーバーの概要
運営会社:大手グループ会社が運営
いくら料金が安く、コスパが良くても運営会社に不安があると中々契約する勇気が出なかったります。
でも安心してください。
バリューサーバー はGMOデジロック株式会社というGMO系の会社が運営しており、
2013年5月にサービスを開始しました。
GMOデジロック株式会社は、バリューサーバー以外にも、
XREA、コアサーバーというレンタルサーバーも運営しています。
更に、GMOデジロック株式会社はGMOインターネットグループで、
ロリポップ! やヘテムル というレンタルサーバーを運営している会社も
GMOインターネットグループです。
こちらのサイトによると、
GMOインターネットを利用しているサイトは全体の0.5%、
エックスサーバー は0.4%と、GMOインターネットを利用している
サイトがどれだけ多いかが分かります。
つまり、バリューサーバーは、
皆さんも一度は名前を聞いたことがあると思うGMOインターネットグループの
グループ会社が運営しており、実績があると言えます。
これまでの実績もあってか、
サーバーの障害などについても、
公式サイトで誰でも見れる形で情報発信をしており、
地味に嬉しい点ですね。
サーバー仕様:ブログ運営には十分すぎる性能
バリューサーバーは2021年12月にサーバーの大規模リニュアール実施しており、
CPUやメモリ、ストレージなどのハードウェアをアップグレードしました。
詳細は公式ホームページにも掲載されていますが、例えば、僕が割り当てられたサーバーのメモリは1TB、CPUは56コアとかなりの性能となっております。
また、ソフトウェア仕様も変わっており、
詳細は公式ホームページにも記載されていますが、
- PHP:モジュール版 → FastCGI
- データベース:MySQL5.5 → MariaDB 10.6
- Webサーバー:Apache 2.2系 → Apache 2.4系
- HTTP/2対応
と、wordpressに影響する部分もバージョンアップなどを実施しています。
大規模リニュアール前はソフトウェアのバージョンは正直少し古い感じがしましたが、
バージョンアップを実施してからはそういった印象もなくなりました。
大規模リニュアールによって、
どれぐらい変化があったかを、ブログの表示速度の観点で確認した記事もありますので、
詳細は以下の記事をご覧ください。
なお、大規模リニュアールとは関係ありませんが、
個人的にはバリューサーバーでSSHが使えることも嬉しい点です。
最近はSSHが使えるレンタルサーバーも多いですが、
対応していないサーバーはプランもちらほらあります。
※ブログ運営においてSSHは必須ではありませんが、SSHが使えると、ウェブブラウザーなどを解さずに直接サーバーに接続することができ、中級者以上の方には嬉しい特徴です。
費用・料金:非常にリーズナブル
4つのプランを提供しており、
12ヶ月契約時の費用は以下の通りです。
- まるっとプラン(最安プラン):1,758円〜(ドメイン費用込み。2年目以降はもっと高くなる)
- エコプラン:2,200円 + 初期費用1,100円
- スタンダードプラン:4,400円 + 初期費用2,200円
- ビジネスプラン(最上位プラン):22,000円 + 初期費用3,300円
単純なサーバー費用だけ考えるとまるっとプランが一番安いですが、
必ずドメインも合わせて申請する必要があります。
個人的には、
コスパが良いエコプランをまず試すのがおすすめです。
なお、スタンダードプランを検討する場合は、
コアサーバー やロリポップ! 、スターサーバー あたりも良い選択肢になるかもしれません。
ちなみに、まるっとプランは初期費用が必要ない反面、
お試し期間がありませんのでご注意ください。
ブログ運営に関連して特に確認したい点
wordpressを設定可能
格安レンタルサーバーの安いプランは、
ブログのデファクトスタンダートとも言えるwordpressが使えないところもあります。
ご安心ください。
バリューサーバーは全てのプランでwordpressを使うことができます。
実際、当ブログはバリューサーバーにwordpressをインストールして運営しており、
今のところ特に問題なく使っています。
また、ブラウザを用いたwordpressのインストールにも対応しており、初心者の方も安心して使えます。
バリューサーバーは、wordpressのインストール方法など、操作に関する情報を動画でも提供しています。
動画マニュアルを見たい方はこちらをクリックしてください。
MySQL(エコプランは1個)
wordpressを使うためにはデータベースというものが必要です。
データベースは(基本的に)MySQLかMariaDBというものを使います。
※厳密には、MySQLやMariaDB以外のデータベースを用いることも可能ですが、
初心者の方、慣れていない方はMySQLやMariaDBを使うのが無難です。
※MariaDBはMySQLから派生されたもので、
レンタルサーバーの簡単な仕様表などでは
MariaDBでもMySQLとだけ書いているところもあります。
MySQLとMariaDBについては、こちらのページが参考になります。
まるっとプランとエコプランは1個のデータベースを利用できます。
よく、1個のデータベースで1個のwordpressを運営できる、
と言われますが、厳密には1個のデータベースでも、
複数のwordpressを運営する方法があります。
ただ、慣れていない方や初心者の方で、
今後複数のブログをwordpressで運営するかもしれない、
という方はスタンダートプランが安心かもしれません。
※バリューサーバーはプランの変更に対応していません。
そのため、契約途中でプランを変更したい時は、
新しくプランを契約する必要があり、移行作業ユーザーが行う必要があります。
転送量(エコプランは150GB/月)
個人ブログであれば、ネックになる方はあまりいないと思いますが、
個人的にはバリューサーバーに一番増強してほしい項目が転送量です。
転送量は、どれぐらいのデータをネット上でやりとりしているか、という項目です。
最安プランである「まるっとプラン」や次の「エコプラン」は150GB/月、
最上位プランの「ビジネスプラン」は1500GB/月です。
多くのブログやサイトは、
150GB/月でも問題になることはないと思いますが、
ここ数年、レンタルサーバー業界における
転送量の競争(?)が激しいように見えます。
例えば、(多分)多くの方が利用しているであろうエックスサーバーですが、
2012年ごろは、バリューサーバーとの差は今ほど大きくなく、
300GB/月ぐらいでした。
今のエックスサーバーは、
転送量が2012年から大きく変わっており、
特にここ1〜2年で転送量の目安が何度も変わっております。
70GB/日 → 150GB/日 (2020/2/19)
150GB/日 → 300GB/日 (2020/11/20)
300GB/日 → 600GB/日 (2021/1/29)
なお、執筆当時、エックスサーバーのスタンダートプラン(=最安プラン)の目安転送量は
900GB/日です。
それでは、そもそも転送量がどれぐらい必要か、という疑問が湧いてくると思います。
例えば、1PV(ページビュー)に必要な転送量を1MBだと仮定すると、
エコプランでは月に15万PVが目安という計算になります。
※なお、上記計算はあくまで1ヶ月でのお話です。
また、執筆当時、当ブログのトップページは約0.7MBでした。
もちろん、ブログによっては画像をいっぱい使用する方もいると思いますので、
上記PVは変わってきます。
なお、公式ホームページでは150万PV/月としていますが、
これはPVあたり0.1MBだった場合の計算に見えるので、
もう少し厳し目の計算にした方が良い気がします。
繰り返しになりますが、
個人ブログであれば、すぐに上記転送量に引っかかる人は中々いないと思いますが、
今後を見据えて、転送量がもっと欲しいという方は、
こちらも今後の増強に期待です。
※2021年の大規模リニュアールでは、今後増強予定になっていますが、
詳細の日程や目安については言及されていません。
メール:エコプランは2000通/日
ブログを運営しながら、メーリングリストで定期的にメールを配信する方もいると思います。
実際、以下の記事で海外のブログの収入に関して調べた時には、
多くのブログでメーリングリストを運営していました。
4つのプランのうち、まるっとプラン以外でメーリングリストを作成できます。
送受信のメール数については、
- エコプラン:2,000通/日
- スタンダートプラン:4,000通/日
- ビジネスプラン:20,000通/日
となっています。
例えば、運営しているメーリングリストのメンバーが1,000人の場合、
エコプランでは、1日に1回のメール配信はできるという計算になります。
※単純にメーリングリストのメール配信だけ計算すると、2回配信できますが、
メーリングリスト以外のメールのやりとりも考慮すると1回が限度だと思います。
メーリングリストで1,000人となると、
個人ブログではかなり多い人数だと思いますので、
通常はエコプランでも十分ではないかと思います。
無料SSL対応
簡単に説明すると、
インターネット上でのデータのやりとりを暗号化する仕組みの一つで、
セキュリティーに関する項目となります。
今ではSEOにも影響すると言われており、
ブログを運営する場合は必須項目ではないかと思います。
こちらも多くのレンタルサーバーが対応しており、
バリューサーバーもサービスを提供しております。
当サイトもこちらの機能を利用し、
https化(=やりとりを暗号化)しています。
他のレンタルサーバーとの比較
コアサーバーとの比較
コアサーバー
はバリューサーバーと同じ運営会社である、
GMOデジロック株式会社が運営しています。
サービス開始は2007年8月で、2021年5月からサービスを開始した
バリューサーバーよりも運営期間は長いです。
プランは大きく分けるとV1(こちらは古いプラン)とV2(こちらが新しいプラン)の二つで、
V1はさらに4つ、V2は3つのプランがあり、全部で7つのプランがあります。
最安プランは約200円台/月〜からと、バリューサーバーともいい勝負をしています。
公式ページ上に記載されている情報をもとに、
V1プランのサーバー仕様をバリューサーバーと比較すると、
少なくともブログ運営という観点で、
特に気にするレベルの違いは見当たりません。
強いて言えば、
コアサーバーは
・サーバーの設置場所が東日本と西日本に分かれていること(ユーザーが選択できるかは不明)
・転送量の規定値が見当たらない。(無制限との記載があるが、実際どこまで利用できるかは不明)
なお、
サーバーに搭載されているCPUのコア数やメモリ量は、
V1プランよりバリューサーバーの方が大きいです(執筆当時)。
しかし、これはあくまで単なる数字であり、
大きい方が必ずよいというものではありませんので、
そこまで気にする要素ではないかもしれません。
ロリポップとの比較
お手頃なプランを提供しているレンタルサーバーとして、
必ずと言っていいほど名前が上がるのがロリポップ! です。
GMOインターネットグループの一員である、
GMOペパボ株式会社が運営しています。
サービス開始は2001年と、
バリューサーバーより10年以上早い時期からサービスを提供しており、実績があります。
5つのプランを提供しており、
プランによって、Webサーバーが違うのが特徴です。
MySQLが1個使えるライトプランは、
36ヶ月契約で220円/月(執筆当時)となっており、
エコプランとも良い勝負になっています。
バリューサーバーのエコプランとライトプランを比較すると、
- レンタルサーバー代だけ見ると、バリューサーバーの方が安いが、ドメイン費用まで含めるとロリポップの方が安い
- 転送量目安はロリポップの方が圧倒的に多い
- ロリポップのライトプランはSSHが使えない
になります。
なお、ロリポップは速度が遅いという評判も少し見えますが、
かなり前の評判が多いように見えます。
サービス開始が早かった分、色んな評判が残っているのかもしれません。
ちなみに、私もロリポップは利用したことがありますが、
上記評判のようなことを感じたことは特にありませんでした。
まとめ
いかがだったでしょうか。
バリューサーバー は実績のある会社が運営しており、
転送量の目安が少し気になりますが、
個人がブログを運営するには十分なことが分かりました。
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