wordpressを用いてブログを始めたいと考えている方は、レンタルサーバー選びで悩んでいる方も多くいらっしゃると思います。
CPUやSDD、メモリなど、レンタルサーバーによって提供されるプランは様々ですが、転送量について考える時は何を注意すればいいのか。
そこで今回は、レンタルサーバーの転送量について説明します。
転送量って何だか難しそう・・・
転送量とはレンタルサーバーと訪問者の間でやりとりするデータの量
転送量は、簡単にいうとインターネットを通じてやりとりするデータの量です。
例えば、ブログに毎月1000人の人が訪れるとします。
(厳密な計算は難しいので、ここでは大体のイメージとして説明します)
人が訪れるということは、ブログの内容(=データ)をそれぞれの人に送る(=転送)するということです。
このブログの内容を転送した量の合計を転送量と言います。
つまり、多くの人がブログを訪れるほど、転送量は多くなります。
また、ブログのデータが多いほど(例えば、1つの記事に多くの画像を入れる)、転送量は多くなります。
多くの人がブログを見てくれることはいいことなのですが、多くのデータを転送すると、サーバーには負荷がかかることになります。
そのため、サーバー側としては転送量を制御する必要があります。
これが転送量の上限(制限)です。
つまり、転送量の上限が多いと、その分多くの人にデータを転送することができ、ブログが成長した時にも耐えられるということになります。
多くのブログにおいて転送量は問題にならない
転送量の上限値が高いほど、多くの人にデータを転送することができる、ということでしたが、実は多くの方は転送量は気にしなくていいレベルです。
例えば、ブログの一つの記事が3MBのデータだとします。
毎日1000人がこの記事を見る場合、1ヶ月(=30日)の転送量は1000 x 3 x 30 = 90000MB、つまり約90GBとなります。
つまり、3万PV / 月のブログで約90GBになります。
それでは、各レンタルサーバーが上限として設定している転送量はどうでしょうか。
執筆当時(2022年6月)の転送量は以下の通りです。
エックスサーバー | 無制限 |
シン・レンタルサーバー | 目安900〜1500GB/日 |
ConoHa | 無制限 |
ロリポップ! | 無制限 |
さくらのレンタルサーバ | 無制限 |
mixhost | 無制限 |
カラフルボックス | 無制限 (快適目安6〜54TB/月) |
コアサーバー | 10〜30TB or 無制限 |
スターサーバー | 6000〜36000GB/月 (快適目安) |
バリューサーバー | 150〜1500GB/月 |
上記の計算だけで見ると、どのレンタルサーバーも問題ないことがわかります。
人気のブログであれば、PV数はもっと多いというかもしれません。
それでも100万PVで約3TBの計算になりますので、バリューサーバー以外は引っかかりません。
つまり”数値上は”スペック上の転送量の目安はほぼ無意味になります。
(例外があるとしたら、データサイズが大きいデータを扱うサイト、例えば、動画やRAW画像などのやりとりするケースなどでしょうか)
一時的な負荷集中は転送量では判断できない
先ほどの計算で、100万PVで約3TBということでしたので、月の転送量では概ね問題がないという結論になりました。
それでは、本当に100万PVでも問題ないのでしょうか。
答えは「転送量だけではわからない」です。
例えば、100万PVを単純計算すると、1分あたりのPVは約24となりますが、この量をさばけるかどうかは、レンタルサーバーの環境やプランによって違います。
また、通常は人が夜中の方が人が少なく、夜など活動している人が多い時間帯の方が多くの人が訪れます。
つまり、時間帯によっては24という数字よりももっと大きい数字になるかもしれません。
このように、転送量上は問題なくても、他の上限(同時接続数、CPU、メモリなど)が問題になる可能性があるため、転送量は大体の目安程度に考えるといいかもしれません。
まとめ
まとめると、動画、高画質な画像をメインで扱うサイトでなければ、転送量はあまり気にしなくても概ね問題ないと言えます。
それより、CPUやメモリ、同時接続数、安定性などを確認し、自分に合ったサービスを選んでみるのはいかがでしょうか。
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